旅行記〜栃木&東京③〜

改札前には、観光を終えたであろう外国人とお年寄りの大群。 今やこの国の観光市場を支えているのは自国のリタイアメントと他国のベイケーション。 既に時刻は15時30分。 すぐさま東照宮に向かおうとしたが、雪の降るバス停で参拝時間が16時30分までと知る。…

旅行記〜栃木&東京②〜

「死ぬまでに一度は見ておかないと」 この言葉に何度焦燥を掻き立てられたか分からない。自身の感性を置き去りにした何とも貧乏くさい衝動。でも多くの人たちの感動に裏打ちされているのだから、良く分からない自分のこだわりなんかよりよっぽど信用できる。…

旅行記 ~栃木&東京①~

空港には定刻に到着したが、機内で待ちぼうけをくらった。昨晩の大雪で出航出来なかった航空機たちが残っているため、ボーディング・ブリッジ(搭乗橋)を取り付けるスペースの順番待ちということらしい。どでかい航空機が蟻の巣のような滑走路内にうじゃう…

普通のこと。

家のドアの鍵をかけない家に育った。 すこぶる治安が良い地域ではない。(今年は町内で2人殺されている)ご近所さん、みんな顔見知りというわけでもない。(UR都市機構の大型団地)母は「あんたが鍵を持っていくのを忘れて閉め出されたことがあったから、か…

祖母のこと。

今年、祖母が他界した。 背が高く、猫が好きな人だった。42歳にして祖母は「おばあちゃん」となったが、孫たちには「ママ」と呼ばせた。ママの小指の爪はいつも伸びていた。 ちょうど今から1年前、2人で墓参りに行った。急に「墓参りに行きたい」と思いたち…

書くこと。

自分にとって書くことは、創造ではなくて模倣。暴露ではなく隠蔽。 よく分からない感情を、どこかで見たことのある枠にはめてラベリングをする。多くの場合、飾りつけをして見栄えを良くする。(滑稽でも自分が納得できればOK)そうすると良くも悪くも中身が…